【産科医療補償制度Vol.2】電話をかける勇気

産科医療補償制度のこと

不安を乗り越えた私の一歩

制度について調べれば調べるほど分からなくなって、一人で悩んでいませんか?

私も同じだった。パンフレットを見つけてから数日間、ネットで調べても姉とLINEしても、結局「で、どうしたらいいの?」という状態。

私が手にしたパンフレットはこちら(北海道版)です。お住まいの都道府県でも同様のパンフレットが用意されていると思います。

そんな私が、思い切って専用窓口に電話をかけた体験談をお話しします。


姉の「電話してみたら?」の一言

パンフレットを見つけてから数日。

ネットで制度について調べたり、姉とLINEでやり取りを続けていたけど、やっぱりよく分からない。

頭の中はこんな疑問でいっぱい:

  • 補償対象になるのは、どんなとき?
  • 脳性麻痺って、医師の診断がなきゃだめ?
  • うちの子みたいに、診断がまだない場合は?

調べれば調べるほど、「…で、結局どうしたらいいの?」と頭がいっぱいになってしまった。

そのとき、姉がまた一言。

「たぶんね、パンフレットに問い合わせ先、書いてあるよ」

あ、ほんとだ。

「産科医療補償制度専用窓口」と書かれた番号を見つけた。

だけど、すぐには電話できなかった。

電話一本かけるだけなのに、どうしてか、緊張してしまう。


ただの電話なのに、ドキドキが止まらない

なんとか意を決して、電話をかけた。

コール数回。つながった。

対応してくれたのは、女性のオペレーター。声は落ち着いていて、ゆっくり、優しい口調だった。

「制度についてお調べいただいてありがとうございます」と丁寧に挨拶されたあと、私はぎこちなく話し始めた。

「パンフレットを見て、うちの子が対象になるか知りたくて…でもまだ脳性麻痺の診断はついていなくて…」

言葉に詰まったり、途中で「すみません、うまく説明できなくて」と何度も言ってしまったけど、オペレーターは最後まで、さえぎらずに聞いてくれた。

そして、こんなふうに教えてくれた。

「診断が確定していなくても、出産時の経過や現在の状態をもとに、対象となる可能性があるかどうかを確認することはできます」

「まずは、出産した病院から『申請書類』を取り寄せてください」

その一言で、何かが変わった。

「対象かもしれない」じゃなくて、**「確認してみましょう」**と言ってくれた。


“誰かに聞いてもいい”って思えた日

私は、ただ「対象かどうか知りたい」と思っていたんじゃない。

自分のなかの「この不安、間違ってないよね?」って気持ちを、誰かに受け止めてほしかった。

もちろん、窓口の人は医師ではないから、「あなたは対象です」と断言はされない。

それでも、質問にひとつひとつ答えてくれて、「まずはここから始めましょう」と道筋を示してくれたことが、本当にありがたかった。

パンフレットを手にしたあの日からずっと、「うちなんかが対象なわけないよね」って、どこかで思っていた。

でも、自分の中の「気になってる」という気持ちにフタをせず、声に出して、誰かに話してみるだけで、景色が変わることもあるんだ。

電話をしたこの日、「私は、聞いてもよかったんだ」と思えた。


迷っているあなたへ

電話を切ったあと、胸の中に、じんわりとした温かさが残っていた。

大げさかもしれないけれど、「自分で調べて、自分で動いた」ということが、ちょっとだけ、自信になった。

完璧じゃなくてもいい。
結果がすぐに出なくてもいい。

  • 「知ろうとしている自分」
  • 「動こうとしている自分」

それだけで、ちゃんと一歩前に進めている気がした。

まとめ:一歩踏み出すことで見えてくるもの

産科医療補償制度について一人で悩んでいた私が、専用窓口に電話をかけた体験をお伝えしました。

覚えておいてほしいこと:

  • 診断が確定していなくても相談できる
  • オペレーターは優しく丁寧に対応してくれる
  • 「確認してみましょう」という前向きなアドバイスがもらえる
  • 一人で悩まず、声に出すことで景色が変わる

制度のことが気になっているなら、完璧に理解していなくても大丈夫。「知ろうとしている自分」を大切にして、まずは専用窓口に相談してみることから始めてみてください。

あなたの小さな一歩が、きっと大きな安心につながるはずです。


この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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